マイニング マザーボード ASRock H110 Pro BTC+ レビュー

何度か伝えているように、自分のマイニングリグは録画サーバも兼ねていて、Skylake世代のCPUによるハードウェア・エンコード機能を利用している。もちろん山ほど積んでいるGPUでも出来るんだけど、GPUにはマイニングを頑張ってもらいたいので、CPUに出来ることはCPUにやらせたい。そのQSVをLinuxで利用しているんだけど、Z270チップセットのマザーボードではどうしても起動させることができなかったので、ASUSのZ170-PROというマザーボードを使っていた。それに不満があった訳ではないんだけど、マイニング特化のマザーボードにも興味が。

既に製品として幾つか販売されているマイニング用マザーボード。その中でも自分にとって最も魅力的だったのが、ASRockのH110 Pro BTC+というマザーボード。特徴は何と言っても13個あるPCIeスロット。録画サーバ用のチューナーボード分を差し引いても12台のGPUが扱える。これだけあれば充分。これ以上のPCIeスロットを備えているマザーボードもあるんだけど、日本では電源容量的におそらく持て余してしまうだろう。まあ、ハイスペックのGPUだと12台使うことも難しいかもしれないが。

チップセットがH110であることも安心感に繋がった。LinuxでのQSVをH110チップセットで動かしたことはないが、Z170やH170では動作実績があるので、おそらく何とかなるだろう。それからM.2のスロットが備わっているのもありがたい。SATAも4台まで繋げられる。ただし、M.2のストレージとSATA1台は排他なので、SATA4台を使う場合はM.2を諦めざるを得ない。うちの録画サーバはファイルサーバも兼ねているため、8TBディスクを4本繋ぐんだよね。ただ、録画サーバは2台なので、3台目以降はM.2のSSDをOS領域としている。

そして、やっぱり便利なのがマザーボード上に配置された電源ボタン。うちのリグたちはアユートのPM-MINING-Fフレームを使っているので、電源ボタンはフレーム側に用意されている。わざわざ電源ボタン用のパーツを買う必要はない。それでも障害切り分け作業をする際の検証作業とかで、いちいち電源ボタンにケーブル繋ぐのは手間なので、ボード上の電源ボタンのお世話になった。リグ上だと検証はやっぱり面倒なので、別の検証用筐体に移して作業したんだよね。そっちにももちろん電源ボタンはあるんだけど面倒だしw

あと、ある意味最も重要な理由がASUSでないこと。ASUSはCPUソケットのピン曲がりについて、一切交換に応じない姿勢を貫いており、自分のようにそこまで自作に詳しくない人間にとっては強い不信感を持つに至った。一方のASRockは3ヶ月までであれば無償交換に対応してくれる。実際に壊す壊さない以前に企業の姿勢を考慮してもASRockを選びたい。H110 Pro BTC+を4枚買ったんだけど、そのうち1枚だけメモリソケットを認識しなかった。今回は発覚が早かったのでショップ対応で交換してもらえたけど、そうでなかったらと思うとゾッとする。ピン曲がりはなさそうだったけどね。

という訳で、それまでは最大6GPUだったマイニングリグを飛躍的に拡張できるようになった。GeForceのGTX1080〜1070なんだけど、CentOS7で最大で10台までは動作させることができた。ただ、組み合わせにもよるかもしれないんだけど、ある1台はGPUが落ちてKernelから見えなくなったりで不安定だったため、結局8台程度を最大数として運用していた。GPUが外れてしまってもOSは動き続けるんだけど、落ちたデバイスを使えなかったり、nvidia-smiコマンドが通らなかったりする。いろいろ試したけど結局リブートしか復旧方法が見つかっていない。

 

それでも自分とこのマザーボードの相性はつくづくよかったなと思う。何といっても13個あるPCIeソケットが素晴らしい。これに尽きる。GPUでは最大でも8個までしか使わないんだけど、録画用のチューナーボードを1枚と言わず2枚でも3枚でも刺せるし、別の記事で紹介したようにPCIeの無線LANカードも使うことが出来る。こういう拡張カードをいろいろ使ってみたい自分にとって、マイニング用マザーボードとリグ構成というのは非常に楽しめる。しかも数台をスタックできるのでスペース効率もよい。

録画サーバ兼用のマイニングリグでは、SATAディスクを4枚刺すため、OS領域のSSDをどうするかが問題だったんだけど、PCIe対応のM.2 NVMeカードを購入。このカードにSSDを刺してOS領域とした。Z170-PRO時代にNVMeのSSDを使っていたので、それを流用したかったんだよね。ただ、買うまで気付かなかったんだけど、NVMeカードはどうやらPCIeのx4スロットを使うみたい。届いてから焦ったんだけど、よくよく考えるx16スロットを使う当てがないし、そこに刺すことにしました。いやあ、本当にこのマザーボード使いやすいですねえw

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