録画サーバ構築 PX-Q3PE 検証編

やる事が多過ぎてなかなか進まない、録画サーバ構築。気になる事は全部片付けた上で少しずつ進めていくので、冗談抜きで1年くらいかかるかもしれない。今まではwindows10とCentOS7できれいに棲み分けていたので、構成管理もシンプルだったんだけど、録画サーバ作ろうとなってからその辺りもいろいろ見直す必要が出てきそうだ。win10とcentosのデュアルブートやCentOS6の利用など。それはそれでおいおいまとめるとして、そろそろチューナーボードの検討を進める。とはいえ、選択肢はほぼなくて販売終了して高価格化しつつあるPT3 Rev.Aか、安定性についての評価が分かれるPX-Q3PEだ。それぞれの利点欠点は以下。

  • PT3 Rev.A
    • 動作が安定している
    • Linux用のドライバが出ている
    • ダブルチューナー
    • 販売終了に伴い高価格化
  • PX-Q3PE
    • 安定性に問題あり
    • Linux用のドライバは出ていない
    • クアッドチューナー
    • PT3の時価より安い

という訳で、知恵と勇気でケチる派の自分にとっては迷う事なく後者を選択。Linux用のドライバが公式には出ていないとはいえ、ダブルチューナーのPX-W3PE用のドライバはあるし、foltiaという有料ソフトのドライバを流用できる可能性も高い。少なくともwindowsでは動くだろうし。このfoltiaがCentOS6までしか対応していないので、今更CentOS6環境の共存を見直す必要が出てきた訳だ。PT3と違ってPX-Q3PEは買えばすぐ手に入る。数日で届いた製品を開けてみると本当に本体のみ。早速、sh67h3に取り付けてみる。寝室のテレビからB-CASカード引っこ抜いてきてボード上のカードリーダーに入れてみる。このボード上のカードリーダーはLinuxでは認識しないらしいので、まずはwindowsで動作確認を行う。

取り付け終わったらwindowsを起動し、公式からBDA Driver v1.3をダウンロードしてインストール。ディレクトリとしてはwin8までしかないが、とりあえず入れてみる。windowsの場合はTVTestというソフトを使っている人が多いようなので、ぐぐって手順を参考にしながらセットアップ。バージョンはTVTest 0.7.23、もう少し新しいものもありそうだけど。パッチ当てたり、BonDriver入れたり、チャンネル用の定義ファイルを置いたり、内蔵カードリーダーを使うためのWinSCard.dllも用意する。起動してみるとデコーダーがないというエラー。windows10なのでデコーダーを用意する必要がありそう。MPC-HC_standalone_filters.1.6.8を入れてみると起動出来た。

初期設定でデコーダを『MPC MPEG-2 Video Decorder』、レンダラをEVR、カードリーダを『スマートカードリーダ』にしてOK。チャンネルスキャンでBSのプリセット、続いてCS110のプリセットを読み込む。次にT0ドライバを選択してUHFを選んでスキャンする。終わるとBonDriver_PX_Q3PE_T0.ch2、BonDriver_PX_Q3PE_S0.ch2というファイルが出来るので、これを元にT1〜T3、S1〜S3用ファイルを作る。最後に設定で現在のサービスのみスクランブルを解除するをチェックする。これでようやくテレビ放送を視聴する事が出来た。

各チューナーを切り替えて動作確認をしてみるとBS放送はほぼ問題ないが、地上波がかなり不安定。T2が最もよく映り、次いでT0、あとはT1、T3の順で後半2つはほぼ見れない。受信感度が18dBくらいなら何とか映るが、それを下回ると殆ど映らない。これが噂の不安定さね。。。いろいろソフト側の設定をいじってみるが改善せず。ドライバのREADMEを見ると、地デジ受信感度調整ツールが付いている事に気付く。

  • PX-Q3PE_ISDBT_Maximum_Gain_Setting.reg
  • PX-Q3PE_ISDBT_High_Gain_Setting.reg
  • PX-Q3PE_ISDBT_Middle_Gain_Setting.reg
  • PX-Q3PE_ISDBT_Low_Gain_Setting.reg

という4つのファイルがあり、デフォルトはMaximumらしいので下に行くほど弱くなる。受信感度は必ずしも弱いから低いと言う訳ではないらしい。最も受信感度の悪いT3でゲインの強弱に対して、どのように変化するかを調べてみた。すると弱めるに連れて受信感度が回復し、視聴できるチャンネルが増えてきた。しかし、最も弱いLowにしても半分見れない状況なので、まだまだ全然だめ。ゲインを弱めると見えた訳だから、受信波が強過ぎるのが問題だと推測できる。うちはフレッツTVで地上波とBSを受信しているので、どこかで増幅されているのかもしれない。

受信波を弱めるために、先人たちの対応と同じようにアッテネーターを試してみる。amazonで『減衰器(アッテネーター) (3種セット(-6dB-10dB-15dB))』という製品を購入して到着を待つ。届いた商品のうち、-15dBのアッテネーターを分波機の根元に接続。これでダメだったらいろいろ無駄金だなあと疑心暗鬼。恐る恐る動作確認をしてみると、そんな思いをよい意味で裏切ってくれた。アッテネーターを挟んだだけで不安定だった地上波が、びっくりするくらいきれいに映り出した。T0〜T3のどのチューナーを選んでも問題なく映るようになったので、チューナーの動作確認は完了!先人たちの教えに大感謝!!

4 replies on “録画サーバ構築 PX-Q3PE 検証編”

  1. Jone Tenga より:

     「録画サーバ構築 PX-Q3PE 検証編」を拝読させて頂きました。
     PX-Q3PEで構築した場合について質問させて頂きます。
     広範囲の分野を録画していますので、5台の録画機に記録した本数は1万本近くになり、目当てのアイテムを探し出すのに大変な苦労をしています。
     そこで、PX-Q3PEを使用して録画したいと思っています。
     その場合、番組を検索キーワードによって探すことをしたいのですが、一般の録画機では、「番組タイトル名」と「番組説明」の文章がそのまま取り込まれ、その両者の文字範囲で一応簡単な検索ができますが、煩雑で簡単には探し出せません。

    1.PX-Q3PEで構築した場合は、番組に付いている「番組タイトル名」と「番組説明」は同様に取り込めますか。
    2.もし、「番組タイトル名」と「番組説明」が取り込めないとしたら、どのようにして検索をされているのですか。
    3.また、レート変換は、15倍まで可能でしょうか。その場合、変換スピードは、1対1ではなく、一般の録画機並みの早さは確保されますか。
    4.番組表から録画予約を行ない、クラウドに直接録画することはできますでしょうか。

     録画件数が増えると、録画機が故障した場合、2000本、3000本のアイテムが一瞬にして消えてしまう恐ろしさが常にあるので、PX-Q3PEで構築したいのです。

     以上ですが、ご教授頂けましたら有り難く思います。
     どうぞ宜しくお願い申し上げます。

    • aqua より:

      Jone Tengaさん
      録画した番組の管理・運用は利用するアプリケーション次第になります。
      少なくともファイル管理にPC上のディレクトリ構造を利用できるので、
      そのディレクトリ体系を整理する事で利便性を改善できる余地はあると思います。
      圧縮(エンコード)についても自由な反面、自分で方法を考える必要があります。
      私のブログでも取り扱っているテーマなので、ご覧になってみて下さい。
      記録先ストレージの冗長性はレコーダー運用だと大きな問題ですよね。
      耐障害性を気になさるなら、複数のディスクを束ねてRAIDと呼ばれる
      冗長構成のディスクアレイを組む方がよいかもしれません。
      以上、簡単ではありますが、ご参考になれば幸いです。

  2. Jone Tenga より:

     aqua 様
     早速のご返答を有り難うございました。
     大変参考になりました。
     RAIDは考えていましたが、ソフトは不得手ですのでハードルが少し高いようにも思います。
     「アプリケーション次第・・・」とのことですが、PX-Q3PEで構築する場合、
    どのようなアプリケーションが必要なのか、もし可能でしたら、お手数ですが、
    お教え頂けましたら助かります。
     とにかく、様の御ブログを引き続き拝読させて頂きます。

    • aqua より:

      Jone Tengaさん
      アプリは大きく分けて視聴アプリと録画アプリになると思います。
      Windowsについては視聴用のTVTestしか使ったことないです。
      Linuxでは録画用としてfoltia ANIME LOCKERという有償のソフトをちょっと触って、
      最終的にはepgrec UNAという無償のソフトで本格運用を行っています。
      どちらも経緯はブログにまとめてあるので、よろしければご覧になってみて下さい。

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